「一番」になれなくても大丈夫。苦手を捨てて「得意」を磨く、大人の自信の育て方

働き方のヒント

全部できる大人になれると思っていました

「昔はもっと、何でもできるようになりたいと思っていたのになぁ」
ふと、そんな風に思うこと、ありませんか?

若い頃は、苦手なことも努力すれば克服できると信じていたし、得意なことを極めれば、いつか誰にも負けない「ナンバーワン」になれると思っていました。
でも、ある程度年齢を重ねてみると、現実は少し違って見えてきます。

苦手なことは相変わらず苦手なままだし、得意なことだって、上を見ればキリがない。
「私って、結局何者なんだろう?」
そんな中途半端な自分に、少しだけ自信をなくしてしまう夜があるかもしれません。

今日は、そんな大人の私たちが、誰かと比べるのではなく、自分自身を認めてあげるための「自信の育て方」について、一緒に考えてみませんか?

苦手を捨てたら、得意がもっと愛おしくなった

私も30代の半ば頃までは、「完璧な大人」を目指して必死でした。
事務処理が苦手なら克服しようと努力し、プレゼンが得意なら「社内一」を目指そうと躍起になっていました。
でも、どれだけ頑張っても、苦手な作業は人並み以下にしかならないし、得意な分野でも、すごい才能を持った新人が現れて追い抜かれてしまう。

「あぁ、私は何ひとつ一番になれないんだ」
そう感じて、ひどく落ち込んだ時期がありました。

そんなある日、尊敬する先輩からこんな言葉をかけられたのです。
「全部で100点を取ろうとしなくていいんだよ。君の得意なその一点だけは、誰よりも丁寧に磨きなさい。それが『信頼』になるから」

その言葉で、肩の荷が下りた気がしました。
それからは、思い切って苦手なことは周りに頼ることにしました。その代わり、自分の得意なことだけは、昨日より今日、今日より明日と、少しずつ熟練度を上げることに集中したのです。

すると不思議なもので、「一番」ではないけれど、「あなたにお願いしたい」と言われる仕事が増えていきました。
「ナンバーワン」という称号がなくても、積み重ねた経験と技術は、確実に誰かの役に立つ。
そう実感できたとき、派手ではないけれど、静かで揺るがない自信が、心の中に芽生えていることに気づきました。

大人の成長戦略は「選択と集中」

私たちはつい、学校のテストのように「全教科まんべんなく点数を取ること」が良いことだと思い込んでしまいがちです。
でも、人生という長い舞台では、全てのスキルが平均点である必要はありません。

年齢を重ねるということは、自分の「取扱説明書」が詳しくなるということです。
「これは苦手だから、潔く手放そう」
「これは得意だから、もっと時間をかけよう」
そうやって自分のリソース(時間と労力)を「選択と集中」させることができるのが、大人の特権であり、賢さではないでしょうか。

苦手なことを克服するのに使うエネルギーは、得意なことを伸ばすエネルギーの何倍も必要だと言われます。
だとしたら、そのエネルギーを得意な分野に注いだ方が、人生の幸福度も、周りへの貢献度も高くなるはずです。

「ナンバーワン」を目指す競争は、いつか終わりがきますし、上には上がいます。
でも、「昨日の自分より上手くなる」という熟練の道には、終わりがありません。
誰かと比べる「相対的な自信」ではなく、自分の中に積み上げる「絶対的な自信」。
それこそが、これからの私たちを支える杖になるはずです。

自分だけの「得意」を磨く3つのステップ

では、どうやって自分の得意を自信に変えていけばいいのでしょうか。
明日からできる、心の持ち方と行動を3つのステップで提案しますね。

ステップ1:潔く「苦手宣言」をしてみるのは、いかがでしょう?


まずは、エネルギー漏れを防ぐことから始めましょう。
信頼できる周囲の人に、「私、実はこれが苦手なんです」とカミングアウトしてみませんか?
そして、「その代わり、〇〇は任せてください」と得意なことをセットで伝えるのです。
弱みを見せることは、実は強みへの第一歩。周りもサポートしやすくなり、あなたは得意なことに集中できるようになります。

ステップ2:得意なことの「微差」を記録してみるのは、いかがでしょう?


得意なことは、無意識にできてしまうので、自分では成長に気づきにくいものです。
だからこそ、「先月よりここがスムーズにできた」「以前より深い視点で考えられた」など、微細な変化を日記やメモに残してみてください。
他人には分からないレベルの「微差」こそが、プロフェッショナルの証。それを自覚することが自信につながります。

ステップ3:「好き」と「得意」を掛け合わせてみるのは、いかがでしょう?


単体のスキルで一番になれなくても、掛け合わせれば「オンリーワン」になれます。
例えば、「文章を書くのが得意」×「料理が好き」=「料理の魅力を伝えるライター」。
「話を聞くのが得意」×「整理整頓が好き」=「片付けの悩み相談役」。
あなたの持っている手札を組み合わせてみてください。そこには、競争相手のいない、あなただけのポジションが待っています。

いびつな形のままで、輝けばいい

丸くてツルツルした完璧な球体を目指す必要はありません。
少し凸凹していても、どこか一箇所だけ鋭く尖って光っている。
そんな「いびつな形」こそが、その人の個性であり、魅力なのだと思います。

苦手なことがあってもいい。一番になれなくてもいい。
ただ、あなたの好きなその場所を、丁寧に磨き続けてください。
その輝きは、きっと誰かの道を照らす光になります。

私も今日は、苦手な数字の計算はアプリに任せて、得意な文章を書くことに全力を注ごうと思います。
不器用なままで、胸を張っていきましょうね。

 

その他の記事もお楽しみください記事一覧はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました