「ありがとう」が届かない?負の感情より伝わりにくい感謝を、確実に手渡す「大人のひと工夫」

気づきと学び

不機嫌は「伝染」するのに、感謝は「蒸発」する?

「あれ、あの人怒ってるのかな?」
職場で誰かがイライラしていると、何も言わなくても空気で分かってしまうこと、ありますよね。
マイナスの感情って、まるでウイルスのように一瞬で周囲に伝染してしまう気がします。

一方で、「ありがとう」という感謝の気持ちはどうでしょう。
自分では伝えたつもりでも、「え、そう思ってくれてたの?」と驚かれたり、社交辞令だと思われてスルーされてしまったり。
「こんなに感謝しているのに、なんで伝わらないんだろう」
そんなもどかしさを感じたこと、あなたにもありませんか?

今日は、目に見えない「感謝」というフワフワした気持ちを、しっかりと相手の心に「着地」させる方法について、少し考えてみたいと思います。

言葉だけでは「軽すぎた」のかもしれない

私も以前、こんな経験をしました。
仕事でピンチを救ってくれた同僚に、帰り際「今日は本当にありがとう!助かったよ」と伝えました。
自分では精一杯の感謝を込めたつもりでした。
でも後日、その同僚から「私、あまり役に立ててないと思ってたから…」と自信なさげに言われて、ハッとしたのです。

私の「ありがとう」は、相手の不安を打ち消すほどの重さを持っていなかったのかもしれません。

そんな時、ふと思い出したのが、以前読んだ本に書いてあった「サンクスカード」の話でした。
そこにはこう書かれていました。
「感謝の言葉は空気中に消えてしまうけれど、文字にすれば『形』として残る」

負の感情は、トゲトゲしていて重いから、相手に刺さりやすい。
でも、感謝の気持ちは、温かくて軽いから、言葉だけだとフワッと飛んでいってしまうのかもしれません。
だからこそ、言葉に「ひと工夫」を添えて、重石をつけてあげる必要があるのだと気づきました。

それ以来、私は本当に感謝を伝えたい時、小さなメモやカードに一言添えて渡すようにしています。
すると不思議なことに、相手の表情がパッと明るくなり、「わざわざ書いてくれたの?」と、そのカードをデスクに飾ってくれることまでありました。
「ひと手間」を加えるだけで、感謝の届き方が劇的に変わることを実感した瞬間でした。

「手間」こそが、相手への最大のギフト

今の時代、LINEやチャットで「ありがとうスタンプ」を一つ送れば、感謝を伝えることはできます。
とても便利で、私もよく使います。
でも、便利になればなるほど、失われてしまうものがあります。
それは「相手のために割いた時間」という重みです。

手紙やカードを書くには、ペンを探し、紙を選び、文字を書き、間違えたら書き直す…という手間がかかります。
実は、受け取った相手が感動するのは、書かれた内容そのもの以上に、その背景にある「私のために、これだけの時間を使ってくれた」という事実ではないでしょうか。

「言葉」は情報ですが、「手書きの文字」は体温です。
マイナスの感情は感情的になりやすい分、エネルギーが強い。
だからこそ、プラスの感情である感謝を伝えるときも、それに負けないくらいのエネルギー(手間)を乗せることで、初めてバランスが取れるのかもしれません。

「わざわざ」すること。
それが、大人の人間関係を温める、一番のスパイスになるのです。

明日からできる「感謝の見える化」3ステップ

いきなり達筆な手紙を書く必要はありません。
日常の中で自然にできる、感謝を「形」にする工夫を3つのステップで提案しますね。

ステップ1:付箋(ふせん)に「手書きの一行」を添えてみるのは、いかがでしょう?


誰かに資料を渡すとき、お土産を配るとき。
「ありがとう」「お疲れ様」とプリントされたシールも便利ですが、あえて付箋に手書きで「〇〇さん、いつも助かります」と書いてみませんか?
たった一行でも、あなたの文字の癖やインクの滲みが、相手の心をふっと緩めるスイッチになります。

ステップ2:借りたものには「感謝のサンドイッチ」を挟んでみるのは、いかがでしょう?


本やペンなど、借りていたものを返すときはチャンスです。
返す品物に、小さなサンクスカードや一筆箋を添えてみましょう。
「貸してくれてありがとう。すごく役に立ちました」
言葉だけでなく、メッセージカードという「物」がプラスされることで、感謝の気持ちが物理的に相手の手元に残ります。

ステップ3:言葉に「具体的なエピソード」を混ぜてみるのは、いかがでしょう?


もし書くのが難しければ、口頭で伝える時にひと工夫してみましょう。
ただ「ありがとう」と言うのではなく、「あの時の〇〇という言葉に救われました」と、具体的なエピソードを添えるのです。
これは手紙と同じくらい、「あなたのことをちゃんと見ていますよ」という強いメッセージになります。

そのひと手間が、あなた自身を温める

「面倒だな」と思う気持ちを少しだけ横に置いて、ペンを執ってみる。
相手の顔を思い浮かべながら文字を綴るその時間は、相手のためだけでなく、あなた自身の心を整える豊かな時間にもなるはずです。

感謝がうまく伝われば、巡り巡ってあなたの周りの空気も、きっと温かいものに変わっていきます。
マイナスの感染力に負けないくらい、プラスの「ありがとう」を伝染させていきましょう。

私も今日は、最近頑張っている部下へ、小さなチョコレートに手書きのメモを添えてデスクに置いてみようと思います。
その時の相手の驚く顔を想像するだけで、なんだか少しワクワクしてきます。

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