こんにちは。「こころのコンパス」へようこそ。 専属編集者の私と、シロクマの「こころ」が、あなたの今日にそっと寄り添います。
感謝の気持ちを伝えたはずなのに、相手の反応がどこか他人事のように感じられたことはありませんか?「ありがとう」という言葉が、まるで空気に溶けて消えてしまうような、あのもどかしさ。特に、大切な人や支えてくれる仲間にほど、想いを「着地」させるのは難しいものです。
今日は、「ありがとう」が伝わってなかった?チャットのスタンプをやめて「手書き付箋」に変えたら、部下の反応が激変した話について、少しだけ視界が明るくなるお話を届けさせてください。
軽すぎて蒸発してしまった感謝の言葉
職場の空気というのは不思議なものです。誰かのイライラはウイルスのように伝染するのに、「感謝」はなかなか心の奥まで届きません。
私には吃音(きつおん)という体質があります。とっさに言葉で想いを伝えるのが少し苦手なため、常に「自分の気持ちは正しく伝わっているだろうか」という不安を抱えていました。
以前、仕事のピンチを救ってくれた同僚に、精一杯の感謝を込めてチャットで「本当にありがとう!助かったよ(土下座スタンプ)」と送ったことがあります。しかし後日、その同僚から「私、あまり役に立ててないと思ってたから…」と自信なさげに言われ、衝撃を受けました。
私の送ったデジタルの文字は、相手の不安を打ち消すほどの「重さ」を持っていなかったのです。「負の感情は重くて刺さりやすいが、感謝は軽くて蒸発しやすい」。そう痛感した瞬間でした。
「手間」という名の最大のギフト
「感謝の言葉は文字にすれば『形』として残る」 ある本で出会ったこの言葉をきっかけに、私はLINEやチャットで済ませるのをやめ、100円ショップの付箋やメッセージカードを使うことにしました。
ある日、資料作成を手伝ってくれた部下のデスクに、お菓子と一緒に小さな付箋を添えました。 「昨日はありがとう。あのデータ分析、すごく見やすくて会議で好評でした」
翌朝、その部下はパッと明るい顔で「わざわざ書いてくれたんですか?」と声をかけてくれました。驚いたことに、その部下は付箋を捨てずに、自分のパソコンモニターの端に大切に貼ってくれていたのです。
デジタルの文字は単なる「情報」ですが、手書きの文字には「体温」が宿ります。ペンを探し、言葉を選び、デスクまで歩いて行く。その「手間(コスト)」をかけたという事実こそが、相手にとっては何よりの信頼の証になるのだと学びました。
「感謝の見える化」を形にする3つのステップ
いきなり立派な手紙を書く必要はありません。私が日常で実践している、ささやかなアナログ作戦をご紹介します。
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1. 資料には必ず「手書きの一行」を添える 確認書類を渡すとき、付箋に「いつも助かります」と一言添えるようにしました。字の上手下手ではありません。その「文字の癖」や「インクの滲み」が、相手の緊張を解く優しいスイッチになります。
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2. 借りたものを返す時は「感謝のサンドイッチ」 ペンや本を返すときは、小さな一筆箋をクリップで留めます。「貸してくれてありがとう。すごく役に立ちました」と、言葉を「物」として添えることで、感謝が相手の記憶に深く刻まれます。
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3. 伝える時は「具体的なエピソード」を混ぜる 言葉で伝える時も、ただ「ありがとう」と言うのをやめました。「あの時のあの言葉に救われました」と具体的に添える。それは「あなたのことをちゃんと見ていますよ」という強いメッセージになります。
ひと手間が、自分自身の心も温める
「面倒だな」と思う気持ちを少しだけ横に置いて、ペンを執ってみる。相手の顔を思い浮かべながら文字を綴る時間は、不思議と私自身の心を整える豊かな時間にもなっています。
もし今、周りとの距離感に悩んでいたら、まずは一枚の付箋に「ありがとう」と書いてみてください。デジタルのスタンプよりもずっと深く、温かく、相手の心に届くはずです。
【音声・動画で楽しみたい方へ】
この記事の内容を、約5分の動画にまとめました。
本文でも触れましたが、私は吃音があり、自分の声で想いを流暢に伝えることにハードルを感じています。
そのため、この動画ではAI音声を使って言葉を紡いでいます。
通勤中や家事の合間など、ラジオ感覚で「聞き流し」していただければ嬉しいです。



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