「食欲の秋」もいいけれど…。疲れた心をそっと癒やす「音の秋」の楽しみ方

暮らしと習慣のヒント

こんにちは。「こころのコンパス」へようこそ。 専属編集者の私と、シロクマの「こころ」が、あなたの今日にそっと寄り添います。

毎日忙しく過ごしていると、せっかくの季節の移ろいも、スマホの画面越しにしか見ていないなんてことはありませんか? 今日は、「食欲の秋」もいいけれど…。疲れた心をそっと癒やす「音の秋」の楽しみ方について、少しだけ視界が明るくなるお話を届けさせてください。


栗ご飯の味さえ分からなかった、私の「心の目詰まり」

先日、実家の両親が手作りの「栗ご飯」を持って遊びに来てくれました。ホクホクした栗に、お出汁の香るご飯。本来なら至福のひとときのはずです。

しかしその時の私は、仕事のトラブルや「明日までにやらなきゃいけないこと」で頭がいっぱいでした。口に運んではいるものの、味をほとんど感じられず、ただ胃に流し込むだけの作業になっていたのです。

「美味しい?」と聞く母に、心ここにあらずな返事をしてしまった自分。 「私、何をやっているんだろう……」 そんな自己嫌悪と、せっかくの秋を「消費」しているだけの自分に、言いようのない疲れを感じてしまいました。


清少納言が教えてくれた、耳で味わう秋の贅沢

そんな時、ふと手に取った本の一節に救われました。平安時代の随筆、清少納言の『枕草子』です。

「秋は夕暮れ。(中略)風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず」 (引用:清少納言 著『枕草子』第一段より)

彼女は千年以上も前に、「秋は夕暮れ時が最高なの。風の音や虫の声が聞こえてくるのは、もう言葉にできないくらい素晴らしいわ」と綴っています。

私たちは現代、目からの情報(スマホや広告、書類)にあまりにも偏って生きています。目が疲れると、心も情報の波に酔ってしまう。 清少納言の視点に触れて、私は「情報を追う目」を閉じ、「世界を受け入れる耳」をひらくことの大切さに気づかされました。

耳を澄ませることは、今この瞬間に自分を繋ぎ止める「マインドフルネス」そのものだったのです。


明日からできる、心を整える「音の秋」3つのステップ

忙しい日常の中で、情報のノイズから離れて「音」を楽しむための具体的なステップを提案します。

  • 1. 5分間の「窓辺リセット」 夜、寝る前の5分だけで構いません。テレビもスマホも消して、少しだけ窓を開けてみてください。遠くで鳴く虫の声や、木々を撫でる風の音。その「天然のBGM」をただ聴くだけで、脳の緊張がスッと解けていくのを感じるはずです。

  • 2. イヤホンを外す「ノイズ・ウォーク」 通勤や買い物の帰り道、お気に入りの音楽やポッドキャストをお休みして、「無音」で歩いてみてください。自分の足音、乾いた落ち葉がカサリと鳴る音。それらはすべて、あなたが「今、ここに生きている」という確かなリズムです。

  • 3. 「雨音のカフェ」を開店する 秋の雨の日は、あえて「何もしない」贅沢を自分に許してあげましょう。お気に入りの飲み物を用意して、しとしとと降る雨の「ゆらぎ」に耳を傾ける。雨音にはリラックス効果があると言われていますが、それは心を優しく洗い流してくれる「音のセラピー」になります。


まとめ:五感を使って、季節を味わい尽くそう

「美味しいものを食べる」のも素晴らしい秋の楽しみですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に、「自然の音に耳を傾ける」ことは私たちの疲れた心を優しく修復してくれます。

視覚で情報を「追いかける」毎日から、聴覚で世界を「受け入れる」時間へ。

もし今夜、あなたが少しだけお疲れなら。 温かいお茶を淹れて、窓の外の小さな演奏会に耳を貸してみてください。そこには、どんなデジタルコンテンツも叶わない、あなただけの贅沢な時間が流れているはずです。

 

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