何気ない「いつ終わる?」がプレッシャーに?部下を追い詰めず本音を引き出す進捗確認の魔法

働き方のヒント

こんにちは。「こころのコンパス」へようこそ。 専属編集者の私と、シロクマの「こころ」が、あなたの今日にそっと寄り添います。

部下や後輩への進捗確認、本当はスムーズに進めたいだけなのに、なぜか相手をこわばらせてしまったことはありませんか?良かれと思ってかけた言葉が、知らず知らずのうちに相手の心のシャッターを閉ざしてしまう。そんなもどかしさを抱えているリーダーの方は少なくありません。

今日は、部下が萎縮しない進捗確認。「いつ終わる?」をやめて「困ってない?」に変えたら、遅延報告が激減した話について、少しだけ視界が明るくなるお話を届けさせてください。

突き刺さる「いつ?」という言葉の刃

管理職としての責任感から、私は常に「スケジュールの見通し」を立てることに必死でした。オフィスでもチャットでも、呼吸をするようにこう聞いていたのです。

「ねぇ、あの件、いつ頃できそう?」

私にとっては単なる事務的な確認でした。怒っているわけでも、急かしているつもりもありません。しかし、そう声をかけるたびに部下はビクッとして体を強張らせ、「あ、えっと……すみません、まだで……」と申し訳なさそうに視線を外すのです。

「なぜ普通に聞いているだけなのに、みんな謝るんだろう?」と、ずっと不思議でした。しかしある時、自分が逆の立場だった頃の記憶が蘇りました。上司からの「いつ?」は、私にとって単なる質問ではなく、「まだ終わってないの?(圧力)」や「仕事が遅いんじゃない?(評価)」という鋭い刃物として突き刺さっていたのだと気づいたのです。

警察官ではなく「伴走者」として

私が無意識に陥っていたのは、「監視する警察官」のスタンスでした。「ルール(締め切り)を守れているか」を厳しくチェックする態度は、相手に防衛本能を抱かせます。これでは、本当に困っていることや、言い出しにくい遅延の報告など上がってくるはずもありません。

そこで、私はゴールまで一緒に走る「伴走者(パートナー)」に意識を変えることにしました。経営学の権威、ピーター・ドラッカーは、著書『マネジメント』の中でこのように述べています。

「マネジメントの役割は、人の強みを爆発させ、弱みを意味のないものにすることである」 (出典:ピーター・F・ドラッカー 著 / 上田惇生 訳『マネジメント[基本と原則]』ダイヤモンド社)

進捗確認も同じです。相手の遅れを責めるのではなく、成果を出すための「障害」を一緒に取り除く。そのために、言葉選びを根底から変えてみました。

明日からできる「言葉選び」の3つのステップ

部下の心の負担を減らし、チームの風通しを良くするために私が実践した3つのステップを紹介します。

  • 1. 「点」ではなく「線」の状態を聞く いきなり「締め切り(点)」を問うのではなく、「今のプロセス(線)」に目を向けます。「あの件、いつ終わる?」を「あの件、進み具合はどうかな? 順調?」に変えるだけで、相手は「実はここで少し詰まっていて……」と相談しやすくなります。
  • 2. 「障害物の除去」を目的として声をかける 進捗確認の目的を「管理」から「助け舟」にシフトします。「何か止まっている原因はある? 私に手伝えることはある?」と聞くことで、部下は「上司は味方だ」と安心し、ボトルネックを正直に話してくれるようになります。
  • 3. 「なぜ聞くのか」という理由を添える ただ聞くだけだと監視に聞こえますが、理由があれば協力になります。「来週の全体のスケジュールを調整したいから、目安を教えてもらえるかな?」と伝えることで、部下は「自分の報告がチームの役に立つ」と納得して事実を伝えてくれます。

言葉は「武器」ではなく「握手」のために

仕事の進捗確認は、相手を追い詰めるためにあるのではありません。お互いの現在地を確かめ合い、「ここから一緒にどう進もうか」と握手するためにあるはずです。

「いつ?」という言葉を一度飲み込んで、「順調?」と微笑んでみる。たったそれだけのことで、チームの空気は驚くほど柔らかくなりました。もし今、部下とのコミュニケーションに悩んでいたら、明日の朝、優しく声をかけてみてください。きっと、昨日とは違う温かい返事が返ってくるはずです。

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【音声・動画で楽しみたい方へ】

この記事の内容を、約5分の動画にまとめました。

私は吃音(きつおん)があり、自分の声でスムーズに伝えることが少し苦手です。
そのため、この動画ではAI音声を使って、私の想いを言葉にしています。
通勤中や家事の合間など、ラジオ感覚で「聞き流し」していただければ嬉しいです。

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