あの時の「わからない」、覚えていますか?
「これって、どうすればいいの?」
「なんか、うまくいかないな…」
「これで合ってるのかな?」
日々の暮らしの中で、ふと立ち止まってしまう瞬間、ありますよね。特に、初めてのことに挑戦するときや、ちょっと複雑なものと向き合うときには、「わからない」という気持ちが心の奥からムクムクと湧き上がってきたりします。
一番知りたい時に、なかなか答えが見つからなかった時の、あのモヤモヤする気持ち。
「もしかして、私だけがこんな風に感じているのかな?」って、ちょっと心細くなるような感覚。
大人になった今でも、ふとした瞬間に思い出して、胸の奥がチクリと痛むことがありますよね。
あの時感じた、言葉にできない不安や、心の中にじんわりと広がる孤独感。「誰も私のことを見てくれてないんだな」って、そんな寂しさが込み上げてきたことを、私も鮮明に覚えています。
でも、私たちって不思議ですよね。
自分がされて一番嫌だったはずの「わからない」を抱えたまま、誰かの「わからない」に、ついそっけない態度をとってしまうことがあるんです。
今日は、そんな私たちの「わからない」という気持ちに寄り添い、そこから見つけ出す「小さな光」について、正直にお話しさせてください。
もしかしたら、あなたも「私と一緒かも?」って思う瞬間があるかもしれません。
鏡の中の自分は、あの時の「答えのない大人」だった
先日、社内でのお客様からの問い合わせ対応について話す機会があったんです。その中で、興味深い話を聞きました。私たちのお客様から寄せられる電話やメールの多くは、「困っていること」や「知りたいこと」に関する質問なんですって。
例えば、「この商品の使い方がどうしてもわからなくて…」という具体的なものから、「育てている植物の葉が黄色くなってきたんですけど、どうしたらいいですか?」といった、ちょっぴり専門的なものまで、本当にさまざま。担当者は、一つひとつ丁寧にお客様の声に耳を傾け、わかりやすく、そして安心して実践できるような回答を心がけているそうです。
そして、その回答の一部をホームページのコラムとして公開しているのですが、これがまた、ものすごく好評だという話を聞いて、私もびっくり! 年間で何万件ものアクセスがあるというんです。「え、そんなに!?」って、思わず声が出ちゃいました。お客様が抱える「わからない」という気持ちに寄り添い、その疑問を解決するための情報を提供することが、こんなにも多くの人に求められているんだなと、改めて実感した瞬間でした。
「これはクレームとは少し違うけれど、お客様の困りごとを解決するっていう点では、同じくらい価値のあることなんだな」って、担当者の話を聞きながら、私も心の底からそう感じたんです。お客様が抱える小さな「?」を「!」に変えるお手伝いをすることって、すごく尊いことですよね。
その時、ハッとしました。
あぁ、私は今、昔の私が一番嫌いだった「話を聞いてくれない、答えのない大人」になってしまっていないだろうか、と。
かつて自分が感じたあの不安を、今度は誰かに与えてしまっていないだろうか。
その事実に気づいた時、本当に耳が痛く、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
同時に、お客様の「わからない」という言葉の裏には、本当に知りたいという真実だけでなく、「私を助けてほしい」「一人じゃないと教えてほしい」という切ない願いが隠されていたのかもしれない、と心が締め付けられました。
「わかる」ことは、心の最強のお守りになる
私たちにとって、「わかる」という感覚は、何よりの安心材料であり、自信の源です。
考えてみてください。もしあなたが仕事で新しいタスクを任された時、上司から「これ、やっておいて!」とだけ言われ、やり方も何も教えてもらえないのと、「何か困ったことがあったら、いつでも話を聞かせてくれる?」と寄り添ってくれるのとでは、どちらが心を開いて、素直に状況を話せるでしょう?
お客様も同じなんですよね。
逆に、「どうせ聞いても教えてもらえない」「どうせ私の話なんか聞いてもらえない」と感じると、お客様は心を閉ざし、本当の困りごとも話してくれなくなってしまいます。
「無視する」ということは、言葉にしなくても「あなたのことを見ていないよ」「あなたの気持ちには関心がないよ」というメッセージになってしまうのかもしれません。
誰かの「わからない」に寄り添うということは、単に情報を提供するという意味ではありません。
それは、「どんな時でも、あなたの話に耳を傾け、あなた自身を尊重するよ」という、無言のメッセージなんだと思います。
そして、そのメッセージは、私たちが日々の生活の中で、どんな困難にも立ち向かえる「最強のお守り」になってくれるはずです。
これからは、誰かの不安な気持ちよりも「わかる」という光を届けたい。そう強く決心しました。
反射的に「諦めない」ために。今日から試せる3つの「間(ま)」
もちろん、いつも完璧な自分でいることなんて、無理ですよね。私も「はぁ〜、またやっちゃった…」って反省することばかりです。
でも、そんな中でも、ちょっと意識するだけで、「わからない」という気持ちに振り回されにくくなる、私なりの小さなコツを見つけました。
専門家ではありませんが、私が自分への戒めとして実践している、心のブレーキのかけ方を3つご紹介しますね。
ステップ1:答えが出なくても「6秒間」だけ深呼吸してみる
カッとなった瞬間の怒りが6秒でピークを過ぎると言われるように、「わからない」と立ち止まってしまった時も、焦らず6秒待ってみるのは、いかがでしょう。
「あ!」と思っても、すぐ答えを探し出さず、一度大きく息を吸ってみる。心の中で「いーち、にーい、さーん…」って数えてみるだけでもいいんです。
このたった一呼吸、たった6秒間が、理不尽な「諦め」を防ぐ最後の砦になります。不思議なことに、それだけでちょっと冷静になれたりするんですよ。
ステップ2:「なぜ?」ではなく「なにが気になってる?」と聞いてみる
「なんでわからないの?」と聞くと、どうしても責める口調になりがちです。相手も尋問されているような気持ちになって、反発したり、本当のことを話してくれなかったりすることも。
代わりに「何が気になってるの?」「どうしたの?」と、事実を確認するように聞いてみるのは、いかがでしょう。
これなら、相手も言い訳ではなく「事実」を話しやすくなりますし、私たちも冷静に状況を把握しやすくなります。
「ああ、そういうことだったんだね」と、相手の目線に立って理解しようとすることが大切です。
ステップ3:間違えたら、全力で謝る
もし、あなたが誰かの「わからない」に対して、ついつい冷たく接してしまったら、変なプライドは捨てて「ごめんね!私、ちょっと冷たかったね」と素直に謝るのは、いかがでしょう。
「間違えたのは私の方だった、ごめんね」って、ぎゅっと抱きしめてあげるのもいいかもしれません。
大人が間違いを認め、素直に謝る姿を見せることは、実は「失敗してもやり直せるんだ」「完璧じゃなくても、ちゃんと向き合ってくれる」ということを教える、良い機会にもなるんです。
周りの人は、私たちの背中を見ています。私たちが素直に謝れる姿は、相手にとっても正直であることの大切さを学ぶきっかけになるはずです。
まとめ:誰かの「わかる」を、自分の「わかる」から始めよう
お客様からの問い合わせが、こんなにも多くの方に喜ばれているという話を聞いて、私自身も改めて「わからない」という気持ちに寄り添うことの大切さを実感しました。
「答え」を探しているのは、お客様だけじゃない。私も、日々の生活の中で、たくさんの「わからない」と向き合いながら生きています。でも、それに優しく寄り添い、一緒に考えてくれる存在がいると、心がふっと軽くなるんですよね。
これからも、私たちが「こころのコンパス」で発信する情報が、誰かの「わからない」を「わかった!」に変える小さな光になれたら嬉しいな、と思っています。私も、誰かの小さなSOSに、優しく耳を傾けられる人でいよう、と改めて心に誓いました。
あなたも、もし心当たりがあったら、今日から一緒に「寄り添う練習」を始めてみませんか?
その小さな一歩が、誰かの心に、そして自分の心に、温かい光を灯してくれるはずですよ。



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